机が狭いと、普通のマウスは「動かすためのスペース」が意外とストレスになります。
テンキー付きキーボードで机の右側が削られていたり、机そのものが小さかったり、物が多くてマウスを振る余裕がなかったり。そういう環境だと、マウス操作が地味に窮屈になりがちです。
そこでおすすめしたいのが、トラックボールです。
私は ロジクール(Logicool)のM575SPGR(静音モデル) を使っていますが、結論から言うと、机が狭い人・静音を重視する人にとって、入門として後悔しにくいと感じました。
ただし万能ではありません。
繊細な操作を“長時間連続でやる作業”には向かない場面もあります。この記事では、良いところだけでなく、合わないところも含めて正直に書きます。
1. 机が狭いならトラックボールが強い(結論)
トラックボールの最大のメリットは、やはり 省スペース です。
普通のマウスは「本体を置く場所」だけでなく、「動かすための余白」も必要です。
一方、トラックボールは 本体を置ければそれでOK です。
マウスを振るスペースが取れない人ほど、この差が効いてきます。
加えて、マウス本体を動かさないので、机の上で何かにぶつける事故が起きにくいです。
親指でボールを回すだけなので、飲み物に当てた、物を倒した、というタイプのストレスも減ります。
2. トラックボールの良さ:どこでも操作できる
省スペースだけでなく、トラックボールは 置き場所の自由度 がかなり高いです。
私の場合、たまに「立ったままPC操作したい」タイミングがあります。
そのときでも、太ももに押し当てて固定するだけで普通に操作できます。机の上で滑らせる前提ではないので、こういう使い方が自然にできます。
また、ベッドで寝転がったまま操作するのも余裕です。
「机に縛られない」というのは、思っている以上に便利でした。
3. 慣れは大丈夫?→結論:普通に慣れます
トラックボールは「難しそう」「操作しにくそう」と不安になる人が多いと思います。
ただ、結論としては 普通に慣れます。
実際に、親(60代)にも最近使ってもらっていますが、すぐ慣れました。
私自身もトラックボール歴が長いので細部は曖昧ですが、当時も「思ったより早く慣れた」感覚は残っています。
面白いのは、トラックボールに慣れても、普通のマウスに戻したら戻したで普通に使えることです。
人間の適応力は本当にすごいと思います。
4. M575SPGRをおすすめする理由(省スペース+静音+実運用)
ここからは、「机が狭い人にトラックボールが合う」という一般論ではなく、私が実際に M575SPGR(静音モデル) を使って感じた“おすすめできる理由”を整理します。
私はブラウザ、動画視聴、事務作業、ソシャゲ、軽い編集など、PCでやる作業のほとんどをM575SPGRで回しています。日常用途の範囲では十分に使えています。
4-1 静音クリック(旧モデル比較への誘導)
M575SPGRをすすめたい理由のひとつが静音クリックです。静かな部屋でも「カチカチ」と響きにくく、印象としてはコツコツ系の音で耳障りになりにくいです。旧モデルとの比較は次章で、音声/動画つきでまとめます。
4-2 2台切替(マルチペアリング)
M575SPGRは Bluetooth と無線ドングルの両方に対応しているので、2台のPCで切り替えて使うことができます。私は、メインPCをドングル、サブPCをBluetoothという構成で運用しています。
ただし、ここは購入前に不安になるポイントだと思います。
というのも、2024年の発売当初のレビューで「切替ができない」という不満が複数見られたからです。内容としては、
- USB(ドングル)で接続したあと、Bluetoothに切り替えるたびに毎回ペアリングし直しになる
- 結果として、複数台切替としては使い物にならない
というものです。複数人が同じことを言っていたので、当時は本当にそういう挙動だった可能性が高いと思います。
いまの結論:私の環境では“ボタン2回押し”で即切替できました
私が使っている個体では、裏面のボタンを「単押し2回」すると、ランプの色が 白 ⇄ 青 と切り替わり、ドングル⇄Bluetoothの切替がスムーズにできるようになっていました。
- 白ランプ:ドングル接続
- 青ランプ:Bluetooth接続
おそらく、ボタン1回押しは「現在の接続状態の確認」用途(表示)で、2回押すことで接続先が切り替わる挙動だと思います。


切替自体は一瞬で、体感として“待たされる”感じはありませんでした。
また、現時点では切替の失敗もなく、かなりスムーズに運用できています。
発売当初のレビューを見て「マルチペアリングできないなら無理」と判断して見送った人もいると思います。私もそこは不安でした。
ただ、私の個体では 裏面ボタンの操作だけでドングル⇄Bluetoothを即切替できていて、少なくとも「切替のたびに再ペアリング」という状況ではありません。
この点がネックで購入を見送っていたなら、いまは購入検討してもOKだと思います。
4-3 設定アプリは「Logi Options+」を入れればOK
M575SPGRの設定は、ロジクール公式の Logi Options+ から行えます。
最低限これだけ入れておけば、購入直後に「何を入れればいいの?」で迷いません。
古くからロジクール製品を使っている人向け:アプリ名がややこしい件
昔からロジクール製品を使っている人ほど、過去の案内で「Logi Options(+なし)」や「Logi Bolt App」などの名前を見た記憶があって、どれを入れればいいのか迷うかもしれません。
ただ、現在はそれらの機能が Logi Options+ 側にまとまっている流れなので、迷ったら Logi Options+ を入れればOKです。
Logi Options+でできること(M575SPGRで実際に使うのはこのあたり)
私の環境では、主に次の設定ができます。
- ボタン割り当て(戻る/進む/ミドルクリックなど)
- ポインター速度(操作感)の調整
- バッテリー残量の確認


スクロール設定が見当たらない件(M575SPGR)
画面名は「ポイントとスクロール」ですが、M575SPGR(少なくとも私の環境)では“スクロール自体の細かい調整項目”が見当たりませんでした(機種仕様の可能性があります)。
4-4 ボタン割り当て(3ボタン変更可能)
M575SPGRは、Logi Options+ 側でボタンの割り当てを変更できます。
対象は「戻る/進む(人差し指の2ボタン)」と「ミドルクリック(ホイール押し込み)」の3つです。
正直に言うと、M575SPGRは多ボタンマウスのように「割り当て前提で化ける」タイプではないので、ここを強く推すつもりはありません。
ただ、機能としてはちゃんと用意されていて、やり方も分かりやすいです。
標準で割り当てられている「戻る/進む」「ミドルクリック」の3つは、別の機能に差し替えできます。

ボタンには「キーボードショートカット」も割り当てできます。たとえばコピー(Ctrl+C)などです。
アプリごとに割り当てを変えられるので、「普段はミドルクリック、特定アプリ(例えばメモ帳)だけCtrl+C」みたいな使い分けもできます。

4-5 電池式の良さ
もうひとつ地味に好きなのが 電池式 なところです。
専用のリチウムイオン充電池タイプだと、バッテリーが劣化したときに「交換できない=寿命」となりがちですが、電池式なら運用の自由度があります。普通の単三乾電池でそのまま使えますし、コストを抑えたいなら充電池を使う選択もできるので、このあたりはシンプルに便利だと感じています。
電池持ちについては、ロジクール公式情報だと 「単三形電池1本で最長18か月」 です。
もちろん「最長」なので使い方で変わる前提ですが、私自身も毎日それなりに使っていて、現時点で大きな不満はありません。体感としても、普通の使い方なら1年くらいは持ちそうという感覚で、公式の目安ともズレはない印象です。
なお、バッテリー残量は Logi Options+ 側で確認できるので、その点も安心です。
5. 旧モデルとの違い:クリック音は明確に静か(可能なら音で比較)
私は旧モデルも持っているので比較できます。結論として、クリック音の差ははっきり分かります。
旧モデルは、たとえば「空調の音しかしないような静かな状況」で、カチカチカチカチと連続クリックすると、さすがにうるさいだろうなと感じます。
音を出している本人は気にならなくても、同じ部屋にいる人にとっては嫌だと思います。
一方、M575SPGRは同じ条件でも、耳を澄ませていても気にならないくらいの音しかしない印象でした。
表現するなら「カチカチ」ではなく コツコツ という感じで、耳障りになりにくい音です。
静音以外の違い(正直な感想)
静音以外だと、本体の質感が少し違うと感じました。リサイクルプラスチックの影響かもしれませんが、うまく説明できない「触った感じの違い」があります。
また、静音化の影響なのか、クリック感が「押した感が薄い」ような違和感が最初はありました。
ただ、これは 1か月も使えば慣れました。こういう差に敏感な自分でも慣れたので、過度に心配しなくて大丈夫だと思います。
6. 注意:Amazon限定モデルは保証が短い場合がある
これは購入前に知っておくと安心です。
Amazonで買うとき、Amazon限定で売られているモデルがあって、若干安いことがあります。
ただその代わりに、保証が1年になる(短い)ことがあるので注意してください。
もちろん、承知して買うなら問題ありません。
ただ通常モデルは2年保証で、値段差もそこまで大きくないことが多いので、
- 割引率
- 保証が1年短くなること
この2つを天秤にかけて、ちゃんと選ぶのが良いと思います。
なお、Amazon限定モデルが「常に安い」とは限らず、時期によっては通常モデルより高いこともあります。最終的には保証年数と価格をセットで見て選ぶのが安全です。
※補足:色によっては通常モデルしか販売がないこともあります。その場合は特に気にしなくてOKです。
7. よくないところ:繊細な操作を“連続でやる作業”には向かない
ここが一番大事なので、先に正直に書きます。
M575SPGRは日常作業の多くをカバーできますが、繊細なマウス操作をずっと続けるとイライラする可能性があります。
例えば、
- コピペ作業でも「1文字分だけ選択してコピー」を何度も繰り返す
- ペイントで線を書いたり塗ったり(ざっくりはOK)
→ 繊細な操作をずっと続けるのは無理 と感じました
短時間なら問題なくても、これが長時間連続になると、普通のマウスのほうが快適だと思います。
FPSなどの繊細なエイムも同様に、基本的には向かないです。
8. 掃除がめんどくさい
トラックボールの地味な弱点が掃除です。
ボール周り(受け皿)にホコリが溜まりやすく、溜まってくると ボールの回転が重くなって操作しにくく なります。
逆に言うと、「最近ちょっと重いな」と感じたら掃除の合図 です。
私はPCを触る時間が長いほうで、体感だと 1か月弱 くらいで重くなってきます。
ただしここは本当に人によるので、使用時間や部屋のホコリ量で前後します。
ボールの外し方(後ろの穴から押すだけ)
背面にある穴から、綿棒などでボールをゆっくり押す と外せます(強く押しすぎないのがコツです)。ボールが飛んでいかないように注意してください。

掃除する場所(ここにホコリが溜まりやすい)
ボールを外すと、受け皿の中にある 3か所の支持点(小さな突起) にホコリが溜まりやすいです。
ここを軽く拭くだけで、だいたい元の滑りに戻ります。

最低限の掃除はこれだけでOK
- ボールを外して拭く(乾いた布で軽くで十分です)
- 受け皿のホコリを取る(赤丸の3か所を重点的に)
※金属ピンなど尖ったもので強くこすると傷の原因になるので、綿棒や柔らかい布が無難です。
9. まとめ:M575SPGRをおすすめできる人/やめた方がいい人
最後に、M575SPGRが合う人/合わない人を整理します。
おすすめできる人
- 机が狭い、物が多い、マウスを動かすスペースが取れない
- クリック音が気になる(静音重視)
- ブラウザ、動画、事務作業など“普段の作業”が中心
- 机に縛られず、太ももやベッドなどでも操作したい
やめた方がいい人
- 繊細な操作を長時間連続でやる作業が多い(精密な選択・細かい描画など)
- FPSや精密エイムが前提
- 掃除が絶対に嫌
結論として、M575SPGRは「省スペース」「置き場所自由」「静音」を取りに行くなら満足しやすいです。
逆に「精密操作をずっとやる」なら、普通のマウスのほうが快適だと思います。
この向き不向きを理解した上で選ぶと、後悔しにくいはずです。


